BOSCH PWS1で鉄パイプを切断してみた初心者が気付いたこと
こんにちはRenです!前回はBOSCH(ボッシュ)のディスクグラインダー・PWS1を家庭で使ってみたレビューの前編として、これは真っ先に記事にしないといけないと僕が感じた、安全面の配慮についてお伝えしました。
火花や粉じん、刃(回転砥石)への巻き込み、キックバックへの3つの対策についてでしたね。
今回は、あらためてPWS1という製品そのもののレビューです。
実際の作業の流れの中で、どんなふうにPWS1の扱いに慣れていったかをお伝えできればと思います。
ハンドルは左右に付け替えられる
PWS1のようなディスクグラインダーで、材料の右側を切りたい(削りたい、磨きたい)ときと左側をそうしたいときでは、ハンドルや刃が向いている方向も、逆のほうが作業しやすかったりしますよね?
それに右利きの人と左利きの人でも使いやすい向きが違ってきます。
PWS1はハンドルを両側のどちらにでも取り付けることができるので、作業しやすい向きに合わせることができます。
僕は鉄パイプを切る作業でPWS1を使ったのですが、ハンドルは左側に取り付けて、それが上に来るように刃(回転砥石)を縦にして使いました。
右利きの人が切断の用途に使う場合は、基本的にこの位置が適しています。作業の状況によって変えていきましょう。
刃の周りについている保護カバーも、ガードする方向が何段階かで変えられます。
高い場所の相手を切ったり、水平にして磨いたり、火花や粉じんの出る方向に合わせて効果的にガードできるようになっていますよ。
またPWS1はギアハウジング(黒い色のヘッドの部分)全体も、一度ネジを外して90度ずつ角度を変えられます。
スイッチは緑の部分についているので、なんだかスイッチの位置が変だと思ったら、作業を止めて使いやすいように調整しましょう。
刃(回転砥石)は消耗品
昨日も書きましたが、僕が切った鉄パイプは直径3cmほど、肉厚が3mmほどの古い水道管です。これを1m程度の長さに切って短くする作業を、実家の手伝いとして行いました。
しかしこの3cmの太さの鉄パイプは、PWS1では刃の直径が足りず、一度で切り離すことはできません。
ではどうやればいいかというと、刃を押し当てて溝を作り、パイプを回転させながらその溝をつなげるように刃を入れていきます。
溝を作るのは数秒で終わるし、1本のパイプに5、6回くらい溝を作っていくと1周まわって切断できるので、1本切り出すのに1分もかかりません。作業がすいすいと進みます。
もしこれを金ノコか何かを使って手動でやったとしたら全身汗だくになるし、翌日の筋肉痛もひどいものになったはずです。今回ディスクグラインダーがあったことでかなり助かりました。
直径3cmのパイプを7、8本と鉄筋を2本ばかり切ったところで急に刃がパイプの空洞まで届かなくなってきて、なんだろうさっきのパイプより肉厚なのかなと思ったら、なんのことはない、グラインダーの刃が削れて直径が小さくなっていただけでした。
つまり、パイプを切断しながら刃も削れていくということに、僕はその時気づいたわけです。
また正確には刃じゃなくて、切断砥石または回転砥石というらしいです。
僕は今回、もともとPWS1に取り付けてあった、以前から使用中と思われる回転砥石を使ったので、新品の状態から始めた場合にパイプを何本切れるくらいの耐久性があるものかわかりません。
しかしこれは消耗品なので、数枚用意しておくといいと思いました。あと切断砥石には、金属用と非金属用があります(僕はそれも今回初めて知りました)。
PWS1の工作精度
PWS1で金属を切る場合、mm単位の工作精度は期待できません。つまり何かの材料として金属を正確な寸法で切り出す用途には、正直いって適していない道具です。
そういう用途なら、金ノコや手動のパイプカッターのほうが適切です。
まあでも、園芸用の薄いレンガタイルをまっすぐ切ったりするくらいなら、ずぶの初心者の目見当でも、10枚切って誤差2,3mmに収まると思いますよ。
僕が今回切った鉄パイプは家庭菜園で使う支柱にするそうです。それならmm単位の正確さは必要ないですね。
ディスクグラインダーは、大きくて処分に困る金属やブロック、レンガなどを雑に切って小さくしていくような用途にはとても適しています。
家庭用電動工具としてのPWS1は、パイプ椅子とかスチールラックとかの、金属部分を含む粗大ごみの解体なんかには最適な道具だと思います。ハンディの小ささが生きます。
鉄パイプ・単管パイプを連続で何カ所も切るような作業をこなしたいなら据え置きの切断機がいいけれど、それで家庭から出る粗大ごみの解体はできないですよね。適材適所です。
PWS1はカーペットなんかもたぶん切れるので、お金を払って粗大ごみとして処分せずに、小さくしたのをごみ袋に入れて家庭ごみとして出すことができます。
その場合は裏から砥石を当てたほうがいいでしょうね。毛足が長いと絡まると危険です。
ほかにも古い三段ボックスを解体したり、燃えないゴミと粗大ごみの中間サイズの微妙な大きさの家電などは、これでばらせます。
DIYに必要な心構え
僕が今回の作業で感じたのは、昨日も書いたけど準備段階の大事さですね。
安全の配慮はもちろんとして、狭いところでやると火の粉が跳ね返ったり、材料(今回の場合は長いパイプ)の取り回しが面倒だったり、慣れない姿勢で作業していて足が疲れたりします。
DIY的心構えとして、そういう道具以前の基本的な部分に気を回せるようにしたいと思いました。
他に絶対あったほうがいいもの
PWS1を使う上であったほうがいいというか、ほぼ必須だろうなと思ったのが延長コードです。屋外で使うならどうしても必要になるものなので、持ってなければ買いましょう。
あとバッグはあったほうがいいと思います。なくしてはいけない付属品のレンチとかスパナ的なものとか、予備の砥石とかを入れておけます。もちろん専用じゃなくてもいいですが、今回僕が使ったものはセットで買ったらしく、BOSCHのロゴの入った専用のバッグでしたね。
前回の記事も読んでもらえると、ゴーグルも絶対必要だとわかります。火花も小さいとはいえ鉄の切りくずなので、目に入ると刺さることもあるそうですよ。
BOSCH PWS1レビュー後編のまとめ
今回はPWS1の実際の使用感を中心に、便利なところ、向き不向き、ほかに買うべきものなどをお伝えしました。
それにしてもDIYの工具って、見ているとあれもこれも欲しくなりますね。
ディスクグラインダーは、家庭用としては最優先で揃える道具とは言えないかもしれません。電動ドライバーなどがまず先ですよね。
でもPWS1は僕がやったような切断のほかに、研削(削り取り)、サンディング、バフ(磨き)などにも砥石の変更で対応できます。DIYが好きだったりガレージ系の趣味があるなら、使い道も多いでしょう。
あと通販の段ボールもこれで解体できるかも。
BOSCH公式サイトのPWS1の取扱説明書はこちらです。PDFのURLを載せておきますね。
http://www.bosch.co.jp/jp/pt/manuals/pdf/PWS1.pdf