楽天ランキングで上位常連!ふとん店3店の売れ筋を比較
実際に触って選ぶことができないデメリットのあるネット通販で羽毛布団を買うときには、どんな点に注意していれば、失敗せずにいい買い物ができるのでしょうか?
今回は、楽天市場のランキングで上位にいる3つのショップを詳しく見て回って、通販での羽毛布団選びにおいて重要なチェックポイントを整理しました。
そして、それぞれのお店でどんなお布団が売れ筋なのかも調査してみました。やはりショップごとの個性は出てくるものだと感じましたよ。
この記事ではまず、ネット通販での羽毛布団の選び方や、品質表示の解説をまとめます。そして後半で、楽天の老舗ふとん店3店それぞれの売れ筋商品を見ていくことにします。
通販での羽毛布団の選び方1・ダウンの種類を知る
布団の通販ショップを見ていると、羽毛布団の中身であるダウンにも、グースダウンとダックダウンの2種類あることに気がつきます。
羽毛布団に使われる場合、「グースのダウン」と「ダックのダウン」では、どちらが高級とされているかご存知ですか?
グースとはガチョウで、ダックはアヒルのことですよね。
ちなみにグースのほうが体が大きく、ダックはそれより小さいそうです。
そういえば本物のガチョウって、これまで見たことがないかも…。なんとなくのイメージでしか、知りませんでした。もっと自然に触れ合う経験をしておくんだった。
さて、問題の答えは、グース。ガチョウのほうなんですね。そのグースのダウンのほうが、一般的にダックダウンより高級とされていますよ。
ダウンは、同じ重さでよりたくさんの空気を含むほうが、お布団の中綿として優秀です。
グースのダウンはダックダウンより重量当たりのかさが大きいので、軽くてふっくらとした保温性の高いお布団を作るのに適しているのです。
それにグースのほうがダウンよりも羽毛独特の臭いが少ない点も、とくに日本の消費者には好まれているんだそうです。
ただダックでも超高級品種には、グースより高いものがありますよ。アイダーダックダウンといって、お布団1枚、市価200万円以上とか!
小まとめ:高級羽毛布団はグースのダウンを選ぼう。
通販での羽毛布団の選び方2・ダウンの含有率を見る
ダウンとはグースやダックの胸の部分から採れる、ふわふわの丸い綿毛のような羽毛です。
羽毛と聞いてイメージする形には、赤い羽根基金や羽根ペンなどに使うような、真ん中に軸のとおった羽根もありますよね。
あれはダウンではなく、「フェザー」といいます。
こちらはフェザー。
羽毛布団の素材としては、硬い軸があって薄いフェザーよりも、ふわふわと柔らかいダウンのほうが適しています。
そう聞くとできるだけダウンの割合が多い布団が欲しくなるのが人情というものですよね。
でも、どこのショップでもダウン90パーセント前後までのものしかなく、ダウン100パーセントの布団は探しても見つかりません。それはなぜでしょうか。
それは、ある程度フェザーの持つ弾力を混ぜてやることで、圧力に対する応力を保持して、羽毛布団の厚みと形を保持してくれるからなんですね。
ダウンだけにすると、どうしてもへたりが早く来てしまうのだそうです。
ちなみにダウンが50パーセント以上のものを羽毛布団、それ以下だと羽根布団と呼ぶことになっています。これはなんとなく知っている方も多いのではないでしょうか。
ダウンとフェザーの両者がどのくらいの割合であれば適切かを布団屋さんが考えたとき、最低でも80パーセント、そしてなるべくなら「ダウン90パーセント以上」のお布団であれば、いい布団の目安になるそうです。
小まとめ:ダウンの割合が90パーセント以上なら高品質。
通販での羽毛布団の選び方3・ゴールドラベルとダウンパワーを確認する
羽毛布団に使われているダウンの良しあしを知る目安として、日本羽毛製品協同組合が発行している4種類の「ゴールドラベル」があります。
このような表示をみなさんもきっと見かけたことがあると思いますが、どうですか?
画像は日本羽毛製品協同組合のサイトより引用。
この4枚のゴールドラベルは、国産の羽毛布団だけに表示を許された品質の証です。つまりこのいずれかの表示がついていれば、その時点で日本製であることがわかります。
お布団に使っている羽毛の品質の高いほうから順に、プレミアムゴールドラベル、ロイヤルゴールドラベル、エクセルゴールドラベル、ニューゴールドラベルと、材料となる羽毛のダウンパワーの数値に従って発行されています。
ん?ここでダウンパワーという聞きなれないことばが出てきましたね。
では、羽毛の品質の基準となるダウンパワーとは、いったいどんなふうに決まる値なのでしょうか?
それは、実際にお布団にした時と同程度の圧力をダウンに与えて、その時にどれくらいの体積を保っているかで決まります。単位はcm3/g。重さあたりのふくらみの大きさを示す数値なんですね。
つまり羽毛をお布団に充填した状態と同程度の圧力をかけたとき、ぺしゃっと潰れるものは低品質、同じだけの圧力をかけてもふっくらした状態を保っているダウンが高品質となるわけです。
ちなみに4つのゴールドラベルの上から2つが「最高級の羽毛原料」とされ、残り2つは「優れた羽毛原料」とされています。4つの中で下位のダウンが、だからといって低品質ではないということです。
ゴールドラベルやダウンパワー、そして以前の基準であった「かさ高」の関係については、ふとん工場サカイさんのこの記事がまとまっていて役に立ちました。
小まとめ:ゴールドラベルがついていれば日本製。そのうち上から2つの黒と金色ラベルの布団には、最高級の原料が使われている。
通販での羽毛布団の選び方4・羽毛量を見る
こんどは使われている羽毛の量をチェックしましょう。
これはショップの販売ページでは重さで表示されています。
下でもあらためて紹介する羽毛ファクトリーすやすやさんのサイトによると、お布団に使われている羽毛量が1.2kg以上のものを目安にすると失敗がないとのことです。
これはお布団そのものの重量ではなくて、側生地を含まない、羽毛のぶんだけの重さですよ。
シングルサイズのお布団で充填されている羽毛が1.2kg程度以上あれば、ふっくらとした状態をずっと保って、寝返りの時にもカサカサ音がせず、また最も寒い時期でもキルト部分からの冷気の侵入が防げるそうです。
すやすやさんのサイトはこうした商品販売ページ以外のお役立ちページが多いので、羽毛布団についてもっと詳しく知りたい方は、読み込んでいくととても勉強になります。
上記のゴールドラベルについても、通りいっぺんの制度や定義の話だけでなく、記憶に新しい2016年の羽毛産地偽装問題など、実際の業界での運用のされ方などにも触れていて、いち消費者としての私にも、興味深い部分が多々ありました。
小まとめ:シングルサイズで羽毛量が1.2kg以上あれば、寒い冬でも暖かさを保てる。
羽毛布団通販 楽天の老舗ふとん店おすすめ3店舗の売れ筋を紹介
さてここからは、楽天ランキング上位の布団店のなかから、運営期間の長い店舗を選び、いまどんなお布団が売れ筋なのか見ていった結果をお伝えします。
ランキング上位の老舗から選んだのは、それだけたくさんのユーザーからも評価されてきていると判断したためで、他意はありません。いい羽毛布団の通販ショップは、ほかにも多数あることと思います。
今回選んだ3店は、羽毛ファクトリーすやすやさん、西川チェーンのふとんタウンさん、ふとん工場サカイさんです。
羽毛ファクトリーすやすやさん
まずは先ほども登場した、羽毛ファクトリーすやすやさん。
すやすやさんは山梨県の自社工場で布団を国内生産している、工場直送型のふとん店です。
楽天市場では2000年からネットショップを運営されています。
このすやすやさんのサイトを最初に持ってきたのは、このサイトにはとても読みどころが多いからなんです。
女性店長さんとの対話形式でお布団の選び方やお手入れなどを学ぶことができる「みせすちゃいるど」の店長直撃!ずばり聞きます!とか、グースとダックの羽毛のイラスト、工場動画、羽毛を生産しているポーランドの農園訪問時の写真などがあちこちにあって、商品ページ以外が充実しているんです。
このサイトの記事を読むだけでも、一気に羽毛布団の勉強がはかどりますよ。
実は前段で書いた知識提供パートでも、このサイトをかなり参考にさせていただきました。
すやすやさんは今回紹介している3店の中では、実は価格が高いほうのショップです。
工場直販のショップなのにお値段のはる製品も多いのは、それだけ品質に対して厳しいからだと感じました。
逆に言うと、市場で流通しているプレミアムゴールドラベル(通称黒ラベル)の製品でも、激安羽毛布団の中には、十分それに値する品質を保持していないものが存在するということかもしれません。
そんな現状も、サイト内のお役立ち記事を読めば伝わるかと思います。
では、すやすやさんの売れ筋製品の紹介に移りましょう。
すやすやさんのサイトは、キルト・生地の種類、羽毛の産地や種別、ダウン使用率やラベルなどの品質表示が表にまとめられていて、わかりやすいのも親切です。
現時点でショップ内のランキング1位の商品は、このお布団でした。年間通して使える2枚合わせのお布団ですね。ラベルはロイヤルゴールドですので、もちろん国産です。
6万円台は他と比べると正直お高いのですが、ランキングには1万円台や1万円以下のお布団も入っていました。
すやすやさんのシングル羽毛布団の中心価格帯は、2万円前後から10万円以上までのようでした。
ちなみにあの世界一高級なアイダーダックダウンの毛布も購入できます。
【世界一の羽毛】アイスランド産アイダー羽毛布団アイダ−ダックダウン100%&シルク100%羽毛掛け布団シングルロングサイズ150×210cm[▼送無]
補足情報としては、すやすやさんでは、全額返金保証や西川の布団に付く3年間の品質保証など、アフター系の安心サービスも心強いものになっています。
小まとめ:羽毛ファクトリーすやすやさんで、羽毛布団の知識が付く。
西川チェーンふとんタウンさん
お次は西川チェーンふとんタウンさん。
ふとんタウンさんは2005年から楽天市場内にショップを構えています。
メーカー指名買いでこだわる人も多い西川の布団の中から選ぶのなら、このふとんタウンさんが一番よくまとまっています。
「○○西川」と名の付くふとん店6社の違いについては、いいブログ記事があったので、気になる方はこちらの引用を読んでみてください。
六つの西川は先ず、
「東京・大阪・京都・昭和」のグループと、
「日本橋・心斎橋」のグループとの二つに分けられます。
前者は寝具メーカー、後者は寝具販売店です。
普通「西川のふとんを購入した」と表現した場合には、
西川のお店で買ったという意味ではなく、
西川製造のふとんを買ったという意味合いになろうと思いますので、
ここはしっかり押さえておいた方がいいと思います。
「日本橋・心斎橋」は売る方のおふとん屋さんなんですね。一方メーカーとしての西川も、二つのグループに分けられます。
即ち「東京・大阪・京都」のグループと「昭和」です。
前者は三社で一応の連携関係にあり、後者はほぼ全く連携はありません。
(中略)
それでは三社ならば大体同じかといえばそういうものでもありません。
(中略)
個人的には三社の間には相当の隔たりがあると思われます。
これはどこが上で下だ、という話ではなく、要するに得意なジャンルが違う訳です。
例えば羽毛ふとんは私は東京西川が頭抜けていると思いますが、
マットレスのオーダーなどは大阪西川が熱心ですし、
上記二社が力を入れるウレタンマットを真っ向から否定しているのが京都西川です。
各社はそもそも製造工場からして全然異なりますし、
またメインとする販路もそれぞれバラバラですから、自ずと商品の傾向に違いが生じた形です。
従って寝具を選ぶ際、
西川ならいいか、というのではなく、
羽毛なら羽毛、毛布なら毛布、という様に、
各ジャンルごとにメーカーを跨いだ検討が出来ると望ましいです。
補足すると、この記事の中の「大阪西川」が現在の「西川リビング」にあたります。
また東京西川を西川産業と呼ぶ場合もあります。
ふとんタウンさんはこの中で、「羽毛布団ではずば抜けている」と評価されている東京西川(=西川産業)と西川リビングに強いショップさんです。
またふとんタウンさんは大好きがいっぱい『ママズベリー』という名前でもショップを展開していて、ベビー布団にも強いです。
やさしげなサイトデザインにもそんなところが表れていますね。機能的にも探しやすく、見たいジャンルの商品まで、左側のメニューからスムーズにたどれます。
西川の羽毛布団に強い、ふとんタウンさんの売れ筋商品の一例がこちら。
定番の人気商品から、高級羽毛布団の選定ポイントである「グースダウン90パーセント以上・ダウン1.2kg以上・ダウンパワー400以上」で選んでみました。
この商品は税込みで3万円台。ふとんタウンさんの羽毛布団シングルの価格帯は、1万円台~5万円台が中心となっていました。
西川の羽毛布団にこだわるなら、最もおすすめのショップです。
小まとめ:西川チェーンふとんタウンさんは、西川6社の中でも羽毛布団の品質の高い「東京西川」のお布団に強みあり。
ふとん工場サカイさん
ふとん工場サカイさんは、楽天市場では2005年からのショップ運営歴があります。
サカイさんでは、画像を見てもらってもわかるように価格訴求が強く、お手ごろな価格で手に入る羽毛布団がショップの売り。
羽毛布団のゴールドラベルで4段階あるうち、上から3、4番目の、エクセルゴールドとニューゴールドのお布団がよく売れています。
サイト内で一番レビューの数が多かったお布団はこちらのニューゴールドの掛布団。
なんと価格が税込み9999円とあって、5000件以上の感想が付いていました。
このようにかなりお安いサカイさんでも、ロイヤルゴールド(金色ラベル)のお布団はふとんタウンさんと同程度か、または全体的に少し安い程度でしたし、またプレミアムゴールド(黒ラベル)の商品もすやすやさんと同程度の価格なので、特に品質の点がおろそかになっているということではなく、低価格帯の国産羽毛布団に強い通販ショップということですね。
サカイさんではほかにも「洗えるお布団」が人気のようでした。
小まとめ:ふとん工場サカイさんは、国産の羽毛布団をなるべく低価格で購入したい方におすすめ。
まとめ・ネット通販で羽毛布団を買うときのポイント
今回は、通販で羽毛布団を買うときに意識しておきたい選び方のポイントや、楽天市場で長い運営歴を持つメジャーな寝具店の売れ筋製品を紹介しました。
最後にもう一度羽毛布団選びのチェックポイントをまとめると、
- 使用しているダウンはグースかまたはダックか
- ダウンの使用率は90パーセント以上か
- 羽毛量は1.2kg以上(シングルの場合)あるか
- 日本製か(ゴールドラベルがついていれば日本製)
- ダウンパワーは4ランクのうちどのレベルか
ということになります。
このチェックポイントをふまえて表示をチェックしていけば、通販での羽毛布団購入も全然心配することはありません。
とくにネットで長年商売をされてきている老舗が相手なら、尚更安心ですよ。
本記事内容をお役立ていただければ幸いです。